糸東流空手道流祖「 摩文仁 賢和 先生 」は、首里手、糸洲 安恒 先生の糸洲派を正しく継承され、後に、那覇手、東恩納 寛量先生の流派を併せて教授され、糸洲、東恩納両先生の頭文字を頂き、ご自分の研鑽された型、技術を組み入れて「糸東流」を名乗られました。両派を混同せず、両派の特徴を生かした練習により、合理性、機敏性を養い、体力の錬成を行うことを理念としています。
糸東流空手道は、派手な動作はありませんが、技の内容を理解した生きた型を実践することを根幹としています。現在、日本空手道会は、糸東流技術研修会において、型の内容を研究し、その技を理論的に究明し、分解組手として練習することによって、後の世に正しく「
糸東流空手道 」の理念、技術を伝承すべく取り組んでいます。
遺 句
何事も 打ちわすれたり ひたすらに
武の島さして 漕ぐぞ たのしき
摩文仁 賢和流祖は、研鑽修行の日々の中「何事も 打ちわすれたり ひたす らに武の島さして 漕ぐぞ たのしき」の修行観を残し、空手道の発展に心血 を注がれました。
糸東流空手道二世宗家「 摩文仁 賢三 先生 」は、1929年に父 摩文仁 賢和、家族と共に沖縄から大阪へ来られました。
幼少より賢和流祖から空手の教えを受け、糸東流の技術を継承されました。賢和流祖永眠後は日本空手道会、糸東流国際空手道会の本部として現在も残る道場において、宗家として父賢和から受け継いだ教えの伝承に力を注がれました。
五道心を掲げ、国の内外を問わず多くの人々に糸東流空手道を通して、武道の心を伝えられました。現在は、三世宗家 摩文仁 司 が、その遺志を継ぎ、各国の師範を始め多くの方々と糸東流空手道の普及、発展に努めております。
五 道 心
一、 初心忘れる勿れ (意志)
一、 礼儀怠る勿れ (道徳)
一、 努力怠る勿れ (発展)
一、 常心欠ける勿れ (常識)
一、 和乱す勿れ (平和)